聴きどころをご紹介!
1月31日(土) 第164回定期演奏会

2026年1月31日(土)開催「第164回定期演奏会」の聴きどころご紹介いたします。

未来に遺したい、注目の“新たなる名曲”たち

今回のテーマは、“ニュー・ウインド・レパートリーズ”。
Shionが大阪市音楽団時代に年に一度・全17作を発表した人気CDシリーズになぞらえてのネーミングです。
毎年“新作ばかりを集めたCD”を制作できるほど多くの新曲が発表・出版されるという土壌があるのは吹奏楽ならではであり、
その中から未来に遺る名曲が生まれていくことは疑いようがありません。
今回はそんな数多の新作の中から、欧米の新進気鋭の作曲家5人の作品を1曲ずつ綴っていきます。
まずは、2025年5月にShionが交響曲第2番「旅こそ我が人生」の日本初演を行ったアメリカの新星、J.M.デイヴィッド。
今回は躍動感あふれる『フライング・ジュエルズ』(2021)で幕を開けます。タイトルの意味する“ハチドリ”はB.ドイルのエッセイからの引用であり、
その羽ばたきやシロナガスクジラの鼓動など生命の営みのリズムを音楽で描くことで、エッセイの世界観を表現しようとした作品です。
続いて、奇抜なアイディアで注目されるベトナム系アメリカ人のV.クオンによる『ディシデュアス』(2023)を取り上げます。
父の死によって感じた喪失感とそこからの癒しを「葉のない冬の後には必ず春が訪れる」と乗り越えた、その過程と共にある作品です。
“循環”が重要なテーマとして扱われ、精神の奥深くに語りかけられるような感覚をおぼえます。
前半の締めくくりは、フランスのT.ドゥルルイエルが手がけたドラマティックな『フラタニティ』(2016/2023)です。
英国式ブラスバンドを原曲とするこの作品は1906年に起きたクーリエール炭鉱の事故を題材としており、
12歳の頃から北フランスの炭鉱で働いていた作曲者の祖父に捧げられています。
後半は、日本国内でも絶大な人気を誇るJ.マッキーの作品の中から、
吹奏楽において重要な2つの作曲賞をダブル受賞した『オーロラの目覚め』(2009)を演奏します。
北極圏と南極圏、それぞれに現れる2つの光─オーロラ・ボレアリスとオーロラ・アウストラリス─を描いた作品で、
暗闇から虹色の光が発せられる様を鮮やかに描いています。
そしてメインに据えるのは、ピアニストとしても活躍するスペインの作曲家、L.S.アラルコンによる『交響曲第2番』(2018)。
古典派やロマン派の、クラシック音楽の巨匠たちへのオマージュを込めた渾身の一作です。
直接的な引用こそないものの、4楽章から成る本格的な構成の交響曲の中に、マーラーやチャイコフスキーなど巨匠たちのエッセンスが垣間見えます。
吹奏楽の歴史が刻まれるその舞台に並び立つ五彩の作品を、ザ・シンフォニーホールとShionサウンドが織りなす豊かな響きと共に、ぜひご鑑賞ください。

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